クアラルンプールからロンドン、プラハ、ウィーン、ベネチア、バルセロナへ。6都市をつないだ2025年の旅で、ロンドン・ベネチア・バルセロナの3都市、合計7泊はヒルトン系列を選んだ。
ただ、「ヒルトン系列」とひとくくりにしても、実際に泊まった宿の顔は一様ではなかった。Hampton by Hilton、Curio Collection by Hilton、Hilton Garden Inn、Tapestry Collection by Hilton。7泊の中で、4つの異なるサブブランドに泊まることになった。
同じ系列でも、泊まり心地も、旅の中で果たした役割もかなり違う。この記事では都市ごとの旅程ではなく、7泊を通して見えたその違いを振り返る。
予約段階では、判明している限り各ホテルの基本的なゲストルームを選んでいた。そのうち今回、実際にアップグレードを受けたのがロンドンのCurio Collection 2軒、The Gantry LondonとThe Westminster Londonだった。
7泊の内訳
| 都市 | 宿泊順 | ホテル | サブブランド |
|---|---|---|---|
| ロンドン | 1泊目 | Hampton by Hilton London Waterloo | Hampton by Hilton |
| ロンドン | 2泊目 | The Gantry London, Curio Collection by Hilton | Curio Collection |
| ロンドン | 3泊目 | The Westminster London, Curio Collection by Hilton | Curio Collection |
| ベネチア | 1泊目 | Hilton Garden Inn Padova City Centre | Hilton Garden Inn |
| ベネチア | 2泊目 | Hilton Garden Inn Venice Mestre | Hilton Garden Inn |
| バルセロナ | 1泊目 | Hampton by Hilton Barcelona Fira Gran Via | Hampton by Hilton |
| バルセロナ | 2泊目 | Hotel Via Sants Barcelona, Tapestry Collection by Hilton | Tapestry Collection |
Hampton by Hilton|迷いのない「型」の心地よさ

ロンドンの初日はHampton by Hilton London Waterloo。ウォータールー駅から近く、予約していたのはクイーンベッド1台の基本的な客室だった。白いベッドリネン、デスク、テレビを中心にしたシンプルな部屋で、チェックインの際にはMyWay特典でスナックとドリンクを選んだ。
フロントに並んだ中からTyrellsのポテトチップスとOranginaを選び、部屋へ持ち込む。長距離移動を終えた直後に、もう一度外へ買いに出なくていい。それだけでも、到着した日のホテルには十分な意味があった。
バルセロナでも、1泊目はHampton by Hilton Barcelona Fira Gran Viaだった。こちらも基本的な客室で、デスクとテレビ、電気ケトルを備えたコンパクトな造り。メインの荷物であるBillingham CANVAS 305を部屋に置き、Brady AVONだけを持って街へ出た。

今回泊まったHamptonの2軒では、劇的な演出よりも、着いてから迷わず動き出せる安心感が共通していた。旅の途中でホテルに求めるものは毎晩同じではない。移動の前後には、この分かりやすさがちょうどよかった。
Curio Collection by Hilton|一軒ごとに違う顔をもつ「個性」の宿

ロンドン2泊目はThe Gantry London, Curio Collection by Hilton。ストラトフォード、Westfield Stratford Cityにほど近いホテルで、チェックインの際にアップグレードを受けていた。
ブルーの造作収納、歯車や懐中時計をモチーフにしたアート、窓際のティール色のソファ。前夜のHamptonとは、同じヒルトン系列とは思えないほど客室の表情が違った。

バスルームにも丸い鏡やコンクリート調の洗面台が使われ、客室と同じ方向のデザインが続いていた。ホテルそのものの個性が、寝室だけで終わらない一軒だった。
3泊目のThe Westminster London, Curio Collection by Hiltonでもアップグレードを受けた。こちらはチェックイン前に通知が届き、ゴールド会員として客室がアップグレードされたことを宿泊前に知った。

予約していた基本のクイーンルームより、実際に案内された部屋は明らかに広かった。通路にはコーヒーコーナーがあり、その奥には歩いて入れるクローゼット。寝室は深緑のヘッドボードに、TWのモノグラムが入った紺色のクッションと窓辺のベンチが置かれていた。

The Gantry LondonとThe Westminster Londonは、同じCurio Collectionでも内装も空気もかなり違った。今回泊まった2軒から残ったのは、ブランド名から一つの客室像を想像しにくいことだった。そして、この旅では2軒とも結果としてアップグレードを受けている。
Hilton Garden Inn|本島の外から旅を支えた2軒

ベネチアでは本島に泊まらず、1泊目をHilton Garden Inn Padova City Centre、2泊目をHilton Garden Inn Venice Mestreで過ごした。どちらも本島の外にあり、そこからベネチアへ通った。
Padova City Centreの客室では、壁に街並みの写真が並び、ベンチに旅のバッグを置いた。チェックイン後にシャワーを浴びて一度休み、移動日の時間をホテルで区切る。

Venice Mestreでは、白いリネンのベッド脇にある紫のベンチへBillingham CANVAS 305とBrady AVONを並べた。街へ出るときはBradyだけを持ち、都市間を移動してきたBillinghamはホテルに置く。この旅で使っていた2つのバッグの役割が、そのまま見える一枚でもある。
今回のベネチア2軒では、アップグレードはなかった。とはいえ、別のカナダ旅行ではHilton Garden Inn Toronto/Burlingtonで無料アップグレードを受けている。今回の2軒では、客室のグレードより、本島の外から旅を支える拠点としての役割の方が印象に残った。
Tapestry Collection by Hilton|バルセロナ2泊目の違う顔

バルセロナでは1泊目と2泊目で別のヒルトン系列ホテルに泊まった。1泊目のHampton by Hilton Barcelona Fira Gran Viaから移り、2泊目にチェックインしたのがHotel Via Sants Barcelona, Tapestry Collection by Hiltonだった。
Via Santsでも予約していたのは基本的な客室で、この滞在ではアップグレードはなかった。今回泊まったのは1軒だけなのでTapestry Collection全体を語ることはできない。ただ、前夜のHamptonとは違う、独立したホテルとしての佇まいが残った。
7泊で残った、4つの違い
Hampton by Hiltonでは、今回泊まった2軒とも、着いてから迷わず動き出せる分かりやすさがあった。Curio Collectionでは、同じブランドでも一軒ごとの違いが大きかった。
Hilton Garden Innの2軒は、ベネチア本島の外から旅を支える拠点になった。Tapestry CollectionのVia Santsは、バルセロナ1泊目のHamptonとは違う滞在感を残した。
どのブランドが一番良いという話ではない。移動を終えた夜、街へ出る前の数時間、あるいはホテルそのものを楽しむ時間。旅程やその日の過ごし方によって、宿に求めるものは変わる。
同じヒルトン系列に7泊しても、7泊が同じ顔になることはなかった。それぞれの宿が、この旅の中で違う役割を果たしていた。


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