ベネチアのバスで60ユーロの罰金。ACTV1日乗車券が空港では使えなかった話

ベネチアの大運河を走る水上バス(ヴァポレット) 旅の記録
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2025年、6カ国を周遊した旅の途中、ベネチア滞在の最終日にMarco Polo Airportへ向かうバスに乗った。

夜のベネチア大運河を行き交う水上交通

観光のあいだ、水上バスと路線バスが乗り放題になるACTVの1日乗車券を使っていた。同じACTVが運行する路線だったこともあり、この1日券があれば空港行きのバスにも乗れるものだと思い込み、5番バスで空港へ向かった。

バスが空港に着いたあと、検札を受けた。手にしていた1日乗車券を提示したが、空港区間には対応していなかった。その場で60ユーロを支払うことになった。周囲にも同じように検札を受けている旅行者がいて、私はクレジットカードで支払いを済ませた。

知っていれば防げた失敗だった。同じところでつまずかないために、何が起きたのかと、現在のACTVのルールを整理しておく。

ACTVの1日乗車券で空港へ行けると思っていた

持っていたのは、水上バス(ヴァポレット)や路線バスなどで使えるACTVの1日乗車券だった。ベネチア滞在中、この券を使って移動していた。

「1日乗車券」という言葉から、ACTVの交通機関なら空港まで同じように使えるものだと思っていた。だから最終日も、特に疑わず空港行きのバスに乗った。

しかし、通常のACTV 1日乗車券にはMarco Polo AirportへのAeroBus区間が含まれていない。

2026年8月時点、Venezia Unica公式サイトの1日乗車券は25ユーロ。空港発着のAeroBusは、この通常券の対象外となっている。

市内で使う交通券と空港区間は、同じACTVでも分けて考える必要があった。私が見落としていたのは、まさにこの部分だった。

Marco Polo Airportへ行くには別の運賃が必要

Marco Polo Airportへ陸路で向かう場合、空港区間に対応した運賃を用意する必要がある。

チケット 2026年8月時点
AeroBus 片道 10ユーロ
ACTV 1日乗車券 25ユーロ
ACTV 1日乗車券+Marco Polo Airport片道 32ユーロ

市内移動にも1日券を使うなら空港片道付きのセット、空港への移動だけならAeroBus単体という選び方ができる。

空港区間のチケットは、Venezia UnicaのMarco Polo Airport交通ページで確認できる。料金や条件は変更される可能性があるので、旅行前には公式情報を確認しておきたい。

BOOKING / KLOOK

ACTVの交通パスを事前に確認する

ヴァポレットやACTVバスを使う予定なら、Klookでも交通パスを事前に確認できる。利用日数や空港移動を含めるかを、旅行前に確認しておくと分かりやすい。

タッチ決済は使える。ただし60ユーロの罰金とは別の話

ベネチアの大運河を走る水上バス(ヴァポレット)

現在のACTVでは、contactless対応のクレジットカードやデビットカード、スマートフォン、スマートウォッチなどを使ったEMVタッチ決済を利用できる。

Visa、Mastercard、Maestro、American Expressなどが対応例として案内されており、対応するカードやデバイスを直接かざして乗車できる。

ただし、乗り物によってタッチの方法が異なる。

交通手段 乗車時 降車時
陸上バス tap-in tap-out
AeroBus tap-in tap-out
水上バス(ヴァポレット) tap-in tap-out不要

陸上バスとAeroBusでは、乗るときだけでなく降りるときにもタッチする。一方、水上交通では降車時のtap-outは必要ない。

tap-outが必要な交通機関で降車時のタッチをしなかった場合、その交通ネットワークに設定された最大標準運賃が適用される。AeroBusの場合、現在の公式案内では10ユーロが例として示されている。

ここは、私が実際に支払った60ユーロとは切り分けて考える必要がある。

私の場合はタッチ決済のtap-out忘れではない。通常のACTV 1日乗車券だけで、対象外だった空港区間に乗車したことが発端だった。

つまり、tap-out忘れによる自動的な運賃計算と、検札で支払った60ユーロは別の事象である。

EMV決済の現在の仕組みは、AVM公式のEMV案内で確認できる。

また、EMVで乗車した場合、検札時には乗車に使ったカードやスマートフォン、スマートウォッチなどのデバイスを提示する必要がある。

ベネチアで同じ失敗をしないために

空港へ向かう前に確認しておきたいのは、複雑なことではない。

  • 手持ちの乗車券にMarco Polo Airportへの区間が含まれているか確認する
  • 含まれていなければ、AeroBus用運賃か空港区間付きのチケットを用意する
  • EMVで乗る場合は、乗車時に使ったカードやデバイスをそのまま使う
  • 陸上バスやAeroBusでは降車時のtap-outまで行う
  • 検札時には乗車に使ったカードやデバイスを提示できるようにしておく
  • 出発前にACTVまたはVenezia Unicaの公式情報を確認する

少なくとも、今回のようなチケットの適用範囲による失敗は、空港へ向かう前に一度確認しておくだけで避けやすくなる。

60ユーロを払って残ったこと

空港のような特別区間だけ運賃体系が異なることは、ベネチアに限った話ではない。同じ「1日乗車券」でも、どこまで含まれるのかは街や路線ごとに確認する必要がある。

大きな教訓にするつもりはない。ただ、知っていれば防げた出費だったということだけは残った。

旅の最後は、次の街へ移動することに意識が向きやすい。今回は、そのタイミングで乗車券の適用範囲を確認しないまま空港へ向かった。

次にベネチアからMarco Polo Airportへ向かう人が、同じところで迷わずに済めば、この失敗を書き残しておく意味はある。

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